研究課題/領域番号 |
26460599
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
阿部 恵子 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 寄附講座助教 (00444274)
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研究分担者 |
後藤 道子 三重大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (10608946)
安井 浩樹 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 寄附講座准教授 (20362353)
半谷 眞七子 名城大学, 薬学部, 准教授 (40298568)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 模擬患者 / パフォーマンス調査票 / 模擬患者養成者 / エキスパートバネル / ネットワーク |
研究実績の概要 |
平成26年度計画されていた2点に付いての実績をまとめる。 1、SPパフォーマンスの質を向上させるために、東海地区SP養成者ネットワーク企画の半日の勉強会を2回実施した。第4回東海地区SP勉強会&交流会を平成26年7月31日に「感情表現と役作り」をテーマに実施し、60名程度のSPが参加した。第5回は3月2日に「歯科のシナリオを体験してみよう」をテーマに53名のSPと12名の多職種教員が参加した。また、この取り組みを第46回医学教育学会において「模擬患者養成における地域連携の現状と展望」のパネルディスカッションで発表した。 2、SPパフォーマンス評価票の開発に先立ち、エキスパートパネルによりSPパフォーマンス評価票作成に必要な内容と活用方法を検討した。SP養成者及び医学教育専門家8名で4時間のワークショップを行った。評価に精通する学部教員2名、SP養成を担当する医学部教員1名、SP養成者1名の合計4名で1グループを構成した。SP養成方法の紹介、SP参加型医療面接のビデオを見ながら海外の評価票を使って評価した後、2グループに分かれて議論した。 その結果、Simulated Patientの評価を作成することとし、パフォーマンスの大項目として演技とフィードバックの2項目が挙った。演技はリアリティ(感情表現)、シナリオとの整合性、SPの役割に徹するの3項目、フィードバックは具体性、明確性、建設的(PNP)、何にどう感じたかを伝える、一人称で伝える、患者の視点の6項目が重要項目として挙った。いずれも4段階評価とし、コメントは自由記載で対応することとした。活用方法は、一定レベルのパフォーマンスに達しているか否かの確認、および医療面接教育やOSCEの難易度に対するSPの準備状態を測ることを目的として, 合否判定するものではないことを確認した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
SP勉強会&交流会は年に2回のペースで順調に実施できているが、SPパフォーマンス評価票作成のためのエキスパートパネルが、当日の急用などで当初の人数より減ってしまったため、再度参加できなかった専門家を招集し討論を行う。この点が当初の計画より遅れた点であるが、5月までに実施して質問項目を確定して8月頃までに調査票を作成する。その後、信頼性、妥当性検証のためステップに入って行きたい。
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今後の研究の推進方策 |
今後、SPパフォーマンスを評価する調査票作成の為に、再度エキスパートパネルを実施し、質問項目を集約し、暫定版SPパフォーマンス質問票を作成する。そして、第1回調査として10名程度を対象に表面妥当性の検証を行い、その後、第2回調査として50名程度を対象に内面妥当性の研修を行う。 また、東海SPネットワークによるSP勉強会&交流会を継続しSPのパフォーマンスの質の向上に向けたトレーニングを行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
SPパフォーマンス評価票開発のための妥当性検証時のビデオ分析にコンピュータ及び、録画用iPadminiを購入する予定であったが、質問票の項目決めが遅れ、暫定版評価票(妥当性検証するもとの評価票)作成に至っていないため次年度に繰り越しした。
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次年度使用額の使用計画 |
今年度はビデオ撮り用のiPadmini及び、ビデオ分析用のコンピュータを購入し、暫定版評価票の妥当性検証を実施する。
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