研究開始後、患者のリクルートに問題が生じたため、研究計画を変更し観察研究に変更を行った。追跡可能であった15名の患者に関して、術後遷延痛の発生率は33%、NRS≧5の強い痛みを残した患者は13%であった。創部の長さ(P=0.04)、手術時間(P=0.04)、麻酔時間(P=0.04)は術後遷延痛発生予測因子であった。 また、多施設共同研究として亜急性期術後研究会を発足させ、肺悪性腫瘍手術に関して後方視的研究を行った。511名の患者のうち、術後遷延痛発生率は術後3か月で17.8%、術後6か月で11.5%だった。術前の鎮痛薬使用は3か月後の、女性は6か月後の術後遷延痛発生と関連がみられた。
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