心臓聴診教育における心雑音漸増追加方式の効果と問題点について検討した。心雑音漸増追加により、約半数が聴き取りやすさのポイントが上昇したが、約40%は聴き取りやすさのポイントが変わらず、残り約10%は逆に聴き取りやすさのポイントが低下した。心雑音漸増追加方式は、ある程度の効果はあるものの劇的な効果をもたらすほどではなかった。 心雑音漸増追加方式をより有効に活用するためには心音・心雑音の聴取に集中させることが重要であり、音源の再生に際し出力の方法を聴診器、もしくはイヤホンを介して行えるようにすること、漸増のスピードをどの程度にするのが適当かについてより詳細に検討する必要があることが考察された。
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