日本国内の代替医療系臨床研究における利益相反(COI)等の取扱いの現状を知るため、文献調査及び評価を行った。2017年3月時点において関連15学術団体の投稿規程に明記されていたのはCOI申告書提出20%、COI論文明記40%、臨床試験事前登録27%、倫理委員会の承認60%、インフォームドコンセント53%であった。以上5項目すべてを満たしていたのは13%のみであった。最新の鍼灸国際学会の抄録では、倫理審査承認の有無及びCOIの開示を行っているものはごく少数であった。 以上のことから、日本国内の代替医療系臨床研究においては研究倫理に関する管理やルール遵守について未だ改善の余地があることが示唆された。
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