研究課題/領域番号 |
26460619
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研究機関 | 華頂短期大学 |
研究代表者 |
野田 隆生 華頂短期大学, その他部局等, 准教授 (00390097)
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研究分担者 |
村岡 潔 佛教大学, 社会福祉学部, 教授 (10309081)
大西 次郎 武庫川女子大学, 文学部, 教授 (20388797)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 看取り環境 / 臨終行儀 / 生命倫理 / 社会史 / 死生観 / お迎え / 緩和ケア病棟 / ビハーラ |
研究実績の概要 |
平成26年度は、まず7月15日に主担である野田が所属する華頂短期大学の研究室にて、科研会議を開催した。そこで、今年度の研究計画ならびに介護老人保健施設や緩和ケア病棟への聞き取り調査の対象施設や訪問時期について検討を行った。それに併せて先行研究の文献レビューを各自が行うことになった。関連する書籍、論文、雑誌等を収集し、基礎となるカテゴリーの抽出を分担し、平成27年3月17日の研究会議においてそれぞれが研究報告を行った。そこから、聞き取り調査の項目や本研究の基礎となる要素を抽出し、次年度の実地調査へとつなげていく。 文献ならびに資料より得た知見については、実地調査での分析結果と呼応させることにより、看取りに必要な理想的なプログラムの構築に向けて欠かすことのできない要素となる。 緩和ケア病棟ならびに福祉施設への実地調査は行うことができなかったが、平成27年度に向けてすでに訪問する施設を選定できており、当該施設の基本情報についてはすでに集約済みである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
病院での看取りについて、緩和ケア(ホスピス)病棟と一般病棟とを比較するということを予定していたが、実地検分による調査には至っておらず、関連する著書、論文等の先行研究より必要となるカテゴリーの抽出を行っている。 また、老健・介護施設での看取りの実情と実践における問題点について、利用者とケア提供者に対する聞き取り調査を実施する予定をしていた。しかし、日程の調整がうまくいかず実地検分をすることができなかった。しかし、関連する著書、論文等の先行研究より必要となるカテゴリーの抽出を行っている。 平成27年3月17日に研究会議を開催し、主担である野田隆生ならびに研究分担者である村岡潔と大西次郎がそれぞれ文献レビューの分析結果や研究報告を行った。それに基づき、病院や福祉施設での聞き取り調査の項目設定を行っていくことになった。
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今後の研究の推進方策 |
平成27年5月19日に研究会議を行い、今年度の計画を策定した。9月に聖隷三方原病院ホスピス病棟、6月にあそかビハーラ病院、2月に台湾もしくは韓国への実地検分を予定している。台湾では慈済基金会附属病院緩和ケア病棟、韓国では円光ホスピス院ないしは国立釜山大学附属病院ホスピス等への実地調査を予定している。 学会での発表としては、日本緩和医療学会、仏教看護・ビハーラ学会、日本死の臨床研究会を予定している。その他、関連する学会への参加を含め、他の研究者との意見交換を行うことで研究の一助とする。 聞き取り調査やアンケート調査の集計ならびに分析は研究代表者の野田の研究室(華頂短期大学)にて行う。実地調査に基づき看取りに必要となる条件について整理を行う。また、アンケートの分析結果を意味付けし、これまでに得られた老健・介護施設での看取りの重要要因を加味して、比較検討を行っていく。そこから当該施設での看取りを促進する要因と阻害すると思われる要因を分別する。 今年度中に、看取りのための理想的なプログラムについてのプロットを作成する。
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次年度使用額が生じた理由 |
緩和ケア病棟や老健・福祉施設への実地調査を行う機会が無かったため交通旅費の消費が少ないことが理由である。また、当施設への謝礼や講師謝金を使用することがなかったことも理由として挙げられる。
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次年度使用額の使用計画 |
今年度は、すでに緩和ケア病棟(6月あそかビハーラ病院、9月聖隷三方原病院)、福祉施設(7月和順の里)や、平成28年2月には韓国、3月には台湾への実地調査を予定している。研究代表者ならびに研究分担者2名の旅費交通費を支弁する予定となっている。
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