研究課題
①メサンギウム細胞(MCs)をpH5.5酸性緩衝液に60分間暴露した。MCsを固定してActin Green488 Regent で染色してBZX770で観察した。pH5.5暴露MCsは、15分後でアクチンフィラメントの脱重合が生じ60分後はフォーカルアドヒージョンを突起の先端とした星状の形態となった。②MCsをミトコンドリアのATP合成酵素を阻害するオリゴマイシンで前処置した。その後、AGE-コレステロール凝集アルブミン(ACAA)を取り込ませ、蛍光染色して観察した。MCsの細胞内pH(pHi)はACAAにより低下した。オリゴマイシンの前処理により、ACAAによるpHi低下は増強された。このことはACAAによるpHiの低下にミトコンドリアが関係していることを示唆している。しかし、アクチンフィラメントの脱重合や細胞質の縮小程度は、ACAA単独処置後24時間MCsの方がオリゴマイシン前処置後にACAAを取り込ませたMCsよりも強かった。このことはACAAによるMCsの形態変化はpHのみに依存しないことを示唆している。③MCsをアポトーシス誘発剤であるスタウロスポリンで処置すると、アクチンフィラメントの脱重合や形態の変化が生じた。そして、スタウロスポリン処置MCsのpHiは対照MCsと比較してより低下(酸性化)した。④MCsにACAAを取り込ませると、処置後12時間目からカスパーゼ3/7陽性細胞の割合が徐々に増加し、42時間目、以後はスタウロスポリンと同程度になった。また、TUNEL陽性細胞の割合は18時間、36時間後でスタウロスポリンの約半分にまで上昇した。しかし、MCs数は、スタウロスポリンでは処置後36時間までほぼ同じであったが、ACAA処置MCs数は、著明に減少した。このことは、MCsがACAAで壊死することを示唆している。
すべて 2017 2016
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (9件) (うち招待講演 2件)
Complement component 5 promotes lethal thrombosis.
巻: 16 ページ: 42714
10.1038/srep42714
Clinical Case Reports
巻: 27 ページ: 1041-1044
10.1002/ccr3.702
PLoS One
巻: 27 ページ: e0163085
10.1371/journal.pone.0163085