研究課題/領域番号 |
26460641
|
研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
木村 孝穂 群馬大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (90396656)
|
研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
|
キーワード | 糖尿病 / HDL / インスリン / アポリポタンパクM |
研究実績の概要 |
1. ELISA法による血中アポリポタンパクM(ApoM)測定の基礎検討が終了した。海外のグループの結果と同様に血清中のApoMは主に高分子リポ蛋白質コレステロール(HDL-C)中に存在していることが確認された。 2. 血中健常者と耐糖能異常者における血中ApoMの測定は順調に進んでいる。同時に総コレステロール(TC)、低分子リポ蛋白質コレステロール(LDL-C)、HDL-C、中性脂肪(TG)などを測定しApoM濃度との関連を解析中である.全研究対象者の測定結果の解析では血中ApoMとHDL-Cに加え、TC、LDL-Cと優位な正の相関を認めた。ApoMとHDL-Cの相関と同程度の相関がApoMとTCおよびLDL-Cの間にも認められた。一方でApoMとTGとの間には優位な相関関係を認めなかった。健常者における解析でも同様の結果が得られた。この結果は海外のグループの解析結果と一致しており、我々のApoM測定法が妥当であることを示している。現在、このデータを利用してApoMとメタボリック症候群(Mets)との関係について解析を進めている。 3. ブドウ糖負荷によりインスリン分泌をする培養細胞を利用してHDL刺激によるインスリン分泌反応を調べる実験を行っているが実験結果の再現性に問題点があり、実験条件の検討を行っている。現在使用中のインスリン分泌細胞に加え、新たな細胞の使用も含めて再検討を行う予定である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
75gOGTT負荷試験での血中ApoM濃度の測定は順調に進んでいる.今後も75gOGTT負荷試験実施者の血中ApoM測定を継続していく.ブドウ糖負荷によりインスリンを分泌する培養細胞を用いての実験も平行して実施している.こちらは再現性に問題があり,実験条件の検討を進めている.
|
今後の研究の推進方策 |
ヒトを対象とした研究は順調に進行しているが,培養細胞を用いた実験は条件の検討が必要であるため他の細胞を用いて実験を行うなど実験計画の再検討を進めている.
|