研究課題
HDLの機能測定と血管内超音波による冠動脈プラークとの関連動脈硬化は加齢により進展するが,冠危険因子の集積による不安定プラークの形成が,急性冠症候群や心イベントの発症に寄与する。血中低比重リポ蛋白(LDL)の酸化は,動脈硬化病変の形成と進展に関与する。一方,血中高比重リポ蛋白(HDL)はコレステロール逆転送系における役割の他に,LDLの酸化を抑制する作用を持つ。冠動脈硬化症(CAD)患者では,HDLの機能低下が報告されている。本研究は,CAD患者においてHDLの機能測定と冠動脈プラークとの関連を検討することを目的とした。ハイリスク2型糖尿病合併CHD患者において,経皮的冠動脈形成術(PCI)前と8-12ヶ月後に,冠動脈病変を血管内超音波(IVUS)により評価し,血清脂質とリポ蛋白濃度,空腹時血糖値,ヘモグロビンA1c濃度,血清炎症マーカーなどのバイオマーカーを測定した。冠動脈プラークの体積は,grey-scale IVUSにより解析し,プラークの脂質組成はintegrated backscattered (IB) IVUSにより解析した。血中HDLの機能測定として,HDLの炎症指数(HDL inflammatory index)とHDLのコレステロール引き抜き能を測定した。糖尿病合併CAD患者において,HDLの機能測定と冠動脈プラークの体積・脂質組成との関連及び糖尿病治療前後の冠動脈プラークの変化との関連について現在データ解析中である。
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すべて 雑誌論文 (11件) (うち国際共著 11件、 査読あり 11件、 オープンアクセス 1件)
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