研究課題/領域番号 |
26460665
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
半田 寛 群馬大学, 医学部附属病院, 講師 (90282409)
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研究分担者 |
村上 博和 群馬大学, 保健学研究科, 教授 (40166260)
山根 有人 群馬大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (10420192) [辞退]
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 多発性骨髄腫 / Long non-coding RNA / 髄外形質細胞腫 / 細胞ストレス |
研究実績の概要 |
我々はMALAT1がMMにおいてMGUSおよび正常の形質細胞(PC)より高発現すること、一例の髄外形質細胞腫(EMD)でさらに高発現すること、しかしMM細胞株におけるMALAT1ノックダウン(KD)は細胞増殖には影響しないことを報告した。MM患者の生存期間は新規薬剤などにより延長してきているが、その晩期に発生する難治性EMDと治療薬との関連も示唆されている。そこで今回、さらに5例のEMDにおけるMALAT1発現、予後との関連、MM細胞株における抗腫瘍薬のMALAT1発現への影響、MALAT1によって制御される遺伝子などを検討した。対象はMM患者112名、MGUS患者48名、正常対照19名のCD138 陽性細胞、EMD 5名、MM細胞株。RQ-PCRにてMALAT1発現を定量した。MM細胞株にボルテゾミブ(Bor)、ドキソルビシン(Dox)を投与しMALAT1発現を、さらにMALAT1をKDし細胞運動性遺伝子などを検討した。EMDにおけるMALAT1は、MMの骨髄内PCと比較し、有意に高発現だった(p<0.001)。またEMDとの関連が示唆され予後不良の染色体異常 t(4;14), del(17p)をもつMMにおいて、MALAT1は有意に高発現であった(p=0.049 、p=0.03)。MALAT1高発現患者のOSおよびPFSは短い傾向が見られた。MM細胞株にBor、Dox投与により、MM細胞株のMALAT1発現は増加した。MALAT1KDでは今回検討した細胞運動性遺伝子に変化は見られなかった。さらに次世代シークエンサーを使用し、MALAT1のシークエンスおよびそれ以外のlong non-coding RNA発現の検討し、多くの未知、既知のlong non-coding RNAを発見した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
上記のような結果を得られているが、次世代シークエンサーの結果が膨大であるためその解釈に手間取っている。
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今後の研究の推進方策 |
次世代シークエンサーを使用したRNA-seqのデータはほぼ得られたので、新たなLong non-coding RNAも含めた結果の解析をさらに行う。
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