本研究ではヒトサイトメガロウイルス(human cytomegalovirus; HCMV)に対する細胞性免疫を簡便に調べられる検査の開発を試みた。ヘパリン採血した末梢血にHCMVのタンパク・前初期タンパク(IE-1)またはpp65、または紫外線で不活化したウイルス粒子を加えて24時間培養後、分泌されたIFN-γの量をELISAで測定した。検討の結果、pp65タンパクが最も用量依存的にIFN-γを誘導した。しかし、ELISPOTとの相関は見られず、遊離されるIFN-γ量の個人差が大きく、正常値を求めることもできなかった。ただ、一個人の細胞性免疫の変動を評価には有効な検査であることが分かった。
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