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2015 年度 実施状況報告書

上位中枢におけるプレガバリン・ガバペンチンによる鎮痛発現機序

研究課題

研究課題/領域番号 26460700
研究機関熊本大学

研究代表者

山本 達郎  熊本大学, 大学院生命科学研究部, 教授 (20200818)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード神経障害性疼痛 / カルシウムチャネル / 青斑核 / 中脳水道周囲灰白質
研究実績の概要

プレがバリンなどのα2δサブユニットブロッカーは、現在神経障害性疼痛などの難治性疼痛に対する第1選択薬として頻用されている。しかしながら、その作用機序は十分に解明されているとは言えない状況である。α2δサブユニットブロッカーの作用機序の一つとして青斑核を介している可能性が示されているが、青斑核におけるα2δサブユニットの存在は示されていない。さらに、α2δサブユニットの存在部位は脊髄では報告されているが、青斑核以外の上位中枢でも報告は見られない。そのため本研究では、特に免疫染色を用いて存在部位の特定を行うとともに、神経障害時のα2δサブユニットの発現の変化を検討することを目的として研究している。
現状では、青斑核自体にはα2δ-1サブユニットは存在せず、隣接している内側傍小脳脚核に存在すること、また中脳水道周囲灰白質にも存在していることを見出している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

α2δ‐1サブユニットに対する免疫染色を行い、坐骨神経切断による影響を検討している。坐骨神経を切断することにより、青斑核でのα2δ‐1サブユニットの発現には影響がないようだが、中脳水道周囲灰白質では発現が強くなっているように見られた。また、グリアにも発現していることを見出した。

今後の研究の推進方策

今後は、さらに延髄吻側腹外側部での検討を行う予定である。コントロールと神経障害時とで2δ‐1サブユニットの発現に相違があるかについては、ウエスタンブロットを用いて検討する予定である。今後は、現在までに見出した発現部位と、プレがバリンなどによる鎮痛効果の関連を検討していく予定である。

次年度使用額が生じた理由

予想外に免疫染色を行うにあたり抗体の使用量が減少したこと、また研究成果が得られるのに時間がかかり、国際学会での発表を見送ったことなどによる。

次年度使用額の使用計画

本年度は、米国神経科学会での発表、またウェスタンブロットなど予定外の研究を進めること、さらにはsiRNAにより選択的に発現を抑制することにより、プレがバリンの作用に変化が生じるかなどを検討することにしており、これらのための経費とする予定である。

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公開日: 2017-01-06  

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