神経系には様々なGタンパク質共役型受容体(GPCR)が発現し、神経伝達などに関与している。これまでに、多くのGPCRが複合体を形成し相互作用することが報告され、痛みの伝達に関わる代謝型グルタミン酸受容体1型(mGluR1)と痛みの抑制に関わるアデノシンA1受容体(A1R)が複合体を形成する可能性が示唆されている。そこで、我々はmGluR1とA1Rの相互作用し痛みの伝達に関わるシナプス伝達の調節している可能性に注目し研究を行った。その結果、mGluR1はアデノシンA1受容体(A1R)と複合体を形成し、mGluR1とA1Rは互いのシグナル伝達を抑制しあうことが明らかとなった。
|