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2016 年度 実績報告書

マイクロPIXEによる骨髄腫細胞における微量元素の動態解明と新規治療薬の開発

研究課題

研究課題/領域番号 26460720
研究機関群馬大学

研究代表者

村上 博和  群馬大学, 大学院保健学研究科, 教授 (40166260)

研究分担者 神谷 富裕  群馬大学, 大学院理工学府, 教授 (70370385)
齋藤 貴之  群馬大学, 大学院保健学研究科, 教授 (80375542)
長嶺 竹明  群馬大学, その他部局等, 名誉教授 (90180520)
研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード多発性骨髄腫 / マイクロPIXE / 微量元素 / ボルテゾミブ
研究実績の概要

1. はじめに:MMの病態解明・治療法の開発へと結びつけることを目的とし、大気micro-PIXE法を用いたMM細胞内の微量元素の測定法の確立と、抗腫瘍薬添加後の微量元素の変化の検討を行った。
2. 実験:MM細胞株(KMS11)を用いて、プロテアソーム阻害薬のボルテゾミブを0 nM、20 nM、50 nMの濃度で添加し、24時間培養を行った。またアルキル化薬のメルファランを0μM, 50μMの濃度で添加し、10時間培養を行った。 細胞をTRIS-HNO3(pH 7.4)にて洗浄後、3×105個/mLに再懸濁後、集細胞遠心装置にて、500 rpm、15分遠心し、0.5 μm厚のポリカーボネート膜に細胞を接着させ、真空蒸着させる。量子機構・高崎研のシングルエンド加速器からSBコースのビームを受け取り、マイクロビーム形成を行う。ビームサイズおよびビーム電流を確認後、分析試料を大気micro-PIXE分析チャンバーに装着、順次測定し、MM細胞内微量元素を解析する。
3. 結果と考察:1細胞あたりの元素ヒストグラムの比較では、0 nMと20 nMでは各元素のピークに差は認められなかった。しかしながら、50 nMでは0 nMに比べ、Caのピークが高かった。さらに、P、S、Cl、Caの元素分布を比較したところ、0 nMと20 nMでは各元素の分布に差は認められなかった。50 nMでは他の濃度と比較し、P分布が断片化しており、細胞死による核の断片化を反映していると示唆された。また、50 nMではCa分布の核への集積が認められた。
4. 結論:集細胞遠心装置を応用したMM細胞の大気Micro-PIXE法による微量元素の測定法を確立できた。また、プロテアソーム阻害薬によるMM細胞内のPとCaの変動が確認されたが、アルキル化薬ではこのような変化は見られなかった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2017 2016

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 気Micro-PIXE法を用いた多発性骨髄腫細胞内微量元素の動態解析2017

    • 著者名/発表者名
      笠松哲光、長嶋友海、長嶺竹明、村上博和、山田尚人、喜多村茜、佐藤隆博、江夏昌志、神谷富裕
    • 学会等名
      第1回QST高崎研シンポジウム
    • 発表場所
      高崎
    • 年月日
      2017-01-26 – 2017-01-27
  • [学会発表] 気Micro-PIXE法を用いた多発性骨髄腫細胞内微量元素の動態解析2016

    • 著者名/発表者名
      長嶋友海、笠松哲光、長嶋友海、長嶺竹明、村上博和、山田尚人、喜多村茜、佐藤隆博、江夏昌志、神谷富裕
    • 学会等名
      第63回 北関東医学会総会
    • 発表場所
      前橋
    • 年月日
      2016-09-29 – 2016-09-30

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公開日: 2018-01-16  

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