大気micro-PIXE法を用いた骨髄腫(MM)細胞内微量元素測定法の確立と抗腫瘍薬添加後の微量元素の変化を検討した。MM細胞株を用いて、プロテアソーム阻害薬のボルテゾミブとアルキル化薬のメルファランを添加した。細胞を集細胞遠心装置にてポリカーボネート膜に接着させ、真空蒸着後、大気micro-PIXE法にて細胞内微量元素を解析した。高濃度ボルテゾミブ処理では、1細胞あたりのCaが増加し、PおよびCaの分布が変化した。アルキル化薬では変化はなかった。集細胞遠心装置を用いたMM細胞の大気Micro-PIXE法による微量元素測定法を確立できた。プロテアソーム阻害薬によるPとCaの変動が確認された。
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