X線CTを正確に模擬して,モンテカルロシミュレーションを行うために,8チャンネルX線エネルギー測定器と1チャンネル球形半導体線量計を開発した.前者は,X線CTの機種・撮影条件ごとに異なるX線ファンビームのファン角ごとのX線エネルギーと線量強度を測定するもので,後者はCTスキャン中に照射線量を変化させるX線管電流変調の様子を正確に測るものである.これらを使って得た各種CT装置の基礎データを,シミュレーションコードに組み込み,人体ファントムによる実測と計算が一致することを確認した.最後に,実際の被験者データを用いて,並列計算によるモンテカルロシミュレーションを行い臓器線量の推定を行った.
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