研究課題/領域番号 |
26460730
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研究機関 | 岩手医科大学 |
研究代表者 |
佐々木 敏秋 岩手医科大学, 医学部, 助教 (20438500)
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研究分担者 |
世良 耕一郎 岩手医科大学, 医学部, 教授 (00230855) [辞退]
小笠原 邦昭 岩手医科大学, 医学部, 教授 (00305989)
米澤 久司 岩手医科大学, 医学部, 准教授 (20240377)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | PET / 詳細表示 / SUV |
研究実績の概要 |
本研究の目的はPETにおける詳細な表示と脳機能におけるバランスの検討である。それらに関し、平成29年度はファントムスタディの施設間比較の解析結果を発表し、さらに血流とアミロイドの関係を、酸素代謝画像も併せて解析する予定であった。ファントム実験及び解析のほとんどは終了した。その結果に至る過程を学会にて二つの項目で発表した。 一つはファントムスタディの物理的画像評価である。臨床においてPET画像ではPETカウントの高い部分が腫瘍として判別されやすい。しかし、腫瘍が小さい場合には画像のコントラスト、カウント差からの腫瘍判別は困難となる。そこで通常とは逆に、PET画像から腫瘍周囲のバックグランドを差し引いて腫瘍を確認する方法を検討した。その結果、SUV4.0の腫瘍を想定した場合直径6.0mmと5.5mmのファントム経ではバックグランド(BG)±5SDをPET画像から差し引くことでファントムと同じ直径のホットエリアが描出されることが明らかとなり、それ以下の直径ではBG±2SDとなった。ここで腫瘍の直径と標準偏差との関係が明らかになった。 二つ目は現在のPET/CTでの描出能を人の目視においても検討した。方法は各施設で実験したファントム画像からPETの検出器、メーカ、装置の種類等を匿名にし、ファントム直径3.5mm~6.0mmまでが、どの程度視認可能かをPET技術者7人で比較検討した。その結果、PET検出器であるBGO装置、TOF(time of flight)を備えた装置において視認性が高い結果となった。PET装置は10年以上使用されている物から、最新機器まで幅広く共同実験に参加したが、装置の導入年数に関係なく画像再構成を駆使すれば直径5.0mmでSUV4.0程度であれば描出される可能性が高いということが立証された。今後は球の場合も検討する必要があることも確認した。
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