がんの放射線治療の向上を目指して、放射線照射による正常組織の損傷を抑制するために、放射線照射で生成するフリーラジカルを消去する放射線防御薬を開発することを目的とした。そこで生体内に存在するビタミンEのラジカル消去作用に着目し、ビタミンEを基本構造にもつ新規ビタミンE類縁体を合成した。合成したビタミンE類縁体について、ラジカル消去作用における構造活性相関を詳細に検討し、ビタミンEよりも高いラジカル消去作用をもつ化合物の創製に至った。さらに放射線防御薬のスクリーニング結果より、新規ビタミンE類縁体の放射線防御薬としての可能性を明らかにした。
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