研究期間中、77例の肥大型心筋症を登録した。臨床的に肥大型心筋症を発症した5例および非発症者2例を含む大家系において、次世代シーケンス(全エクソームシーケンス)を施行した。全エクソームシーケンスにより、60020の稀な塩基変異を検出した。それらの塩基変異について遺伝子型-臨床病型連関を解析することにより、疾患と関連のない塩基変異を除外することができ、最終的に13の候補塩基変異(遺伝子変異)を抽出できた。さらにCADD scoreとHHE遺伝子データを使用することにより、本家系における肥大型心筋症の病因は、ミオシン必須軽鎖遺伝子のp.Arg94Hisミスセンス変異であるとの結論に至った。
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