研究課題/領域番号 |
26460748
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
秦 淳 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (00448432)
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研究分担者 |
清原 裕 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80161602) [辞退]
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 心房細動 / 危険因子 / 高血圧 / コレステロール / 高感度CPR |
研究実績の概要 |
1988年に健診を受診した40歳以上の住民2742名からなるコホート(久山町第3集団)を対象に,毎年の循環器健診における心電図および追跡調査の成績を用いて,2007年までの19年間にわたる心房細動発症のデータベースを作成した.このデータセットを用いて,1988年の健診で測定した曝露因子が心房細動発症に及ぼす影響について検討した. その結果,加齢,男性,高血圧,収縮期血圧高値,拡張期血圧高値,血清総コレステロール低値,血清LDLコレステロール低値,血清non-HDLコレステロール低値,血清高感度CPR高値,虚血性心疾患の既往歴,心雑音の存在,心電図異常(左室肥大またはST低下)の存在が,それぞれ心房細動の発症リスク上昇と関連することが明らかとなった.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
解析に必要なデータセットを用いて心房細動発症の有意な危険因子をいくつか同定することが出来た.
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今後の研究の推進方策 |
(1) 心房細動発症データベースの作成および時代的推移の検討 第3集団(1988年の健診受診者)以外の久山町の追跡集団(コホート)についても心房細動の発症データベースを整備することにより,心房細動罹患率の時代的推移について検討する予定である. (2) 心房細動発症の危険因子の解析 引き続き,心房細動発症の危険因子に関する統計解析を進めるとともに,心房細動発症を予測するためのリスクモデルを開発する予定である.
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次年度使用額が生じた理由 |
平成26年度(昨年度)の当初の計画では,研究に必要な出張費用(旅費)と研究補助者に支払う人件費を支出する予定であったが,実際には出張を行う必要がなく,また研究補助員を雇用する必要がなかった. 平成27年度(本年度)は研究補助者に支払う人件費を支出した.平成26年度の未使用額が残っていたため,次年度使用額が生じた理由となった.
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次年度使用額の使用計画 |
平成28年度は,本研究をさらに推進し完成させるためために必要な研究補助員を引き続き雇用する予定であり,その人件費として,また研究成果を学会,論文等で公表するために旅費,論文原稿作成費用として使用する予定である.
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