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2015 年度 実施状況報告書

既存コホートを活用した血清脂肪酸分画と生活習慣病発症のリスクの検討

研究課題

研究課題/領域番号 26460752
研究機関大阪市立大学

研究代表者

佐藤 恭子  大阪市立大学, 大学院医学研究科, 講師 (00381989)

研究分担者 林 朝茂  大阪市立大学, 大学院医学研究科, 准教授 (10381980)
圓藤 吟史  大阪市立大学, 大学院医学研究科, 教授 (20160393) [辞退]
研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード疫学 / 脂肪酸 / 生活習慣病
研究実績の概要

血清の全脂質構成脂肪酸分画と生活習慣病などの関係を横断的および縦断的に検討するため、我々が行っているCT撮影による腹部内臓脂肪を用いた前向きコホート研究を有効活用した。今回の血清の全脂質構成脂肪酸分画測定対象者は、追跡調査が完了した者から抽出した中高年男女853名である。登録時に凍結保存されている血清を解凍し、バイオマーカーとして血清の全脂質構成脂肪酸分画を液体クロマトグラフィータンデム質量分析法にて測定した。別途測定した対象者と合わせ、967名について横断的に血清の全脂質構成脂肪酸分画と生活習慣病との関連性を検討した。エイコサペンタエン酸(全体平均66.6 μg/mL)については耐糖能異常群が正常群に比し高値、高中性脂肪血症群が正常群に比し高値、低HDLコレステロール症群と正常群はほぼ同じであった。アラキドン酸(全体平均188.6 μg/mL)については耐糖能異常群が正常群に比し高値、高中性脂肪血症群が正常群に比し高値、低HDLコレステロール血症群と正常群はほぼ同じであった。エイコサペンタエン酸/アラキドン酸比(全体平均0.35)は耐糖能異常群が正常群に比し高値、高中性脂肪血症群と正常群はほぼ同じ、低HDLコレステロール血症群と正常群はほぼ同じであった。さらに、横断的に血清の全脂質構成脂肪酸分画と腹部皮下脂肪面積・腹部内臓脂肪面積・大腿部皮下脂肪面積との関連性を検討した。エイコサペンタエン酸と腹部皮下脂肪面積・腹部内臓脂肪面積・大腿部皮下脂肪面積との相関は各々0.002、0.186、-0.108、アラキドン酸と腹部皮下脂肪面積・腹部内臓脂肪面積・大腿部皮下脂肪面積との相関は各々0.036、0.085、-0.050であった。エイコサペンタエン酸/アラキドン酸比と腹部皮下脂肪面積・腹部内臓脂肪面積・大腿部皮下脂肪面積との相関は各々-0.076、0.159、-0.150であった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

保存血清の全脂質構成脂肪酸分画を液体クロマトグラフィータンデム質量分析法にて測定をした。横断的に血清の全脂質構成脂肪酸分画と生活習慣病との関連性を検討した。さらに、横断的に血清の全脂質構成脂肪酸分画と腹部皮下脂肪面積・大腿部皮下脂肪面積・腹部内臓脂肪面積との関連性を検討した。

今後の研究の推進方策

血清の全脂質構成脂肪酸分画測定が完了したので、下記の課題を推進する。
課題1. 横断的に血清の全脂質構成脂肪酸分画と異所性脂肪蓄積としての脂肪肝や大腿部のCT値との関連性を検討する (研究代表者である佐藤、研究分担者である林) 。
課題2. 縦断的に血清の全脂質構成脂肪酸分画と生活習慣病との関連性を検討する (研究代表者である佐藤、研究分担者である林) 。
課題3. 横断的かつ縦断的に血清の全脂質構成脂肪酸分画とインスリン抵抗性の関係を検討する (研究代表者である佐藤、研究分担者である林) 。

次年度使用額が生じた理由

少額な差額521円が発生した。

次年度使用額の使用計画

次年度に繰り越し、消耗品購入に使用する。

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公開日: 2017-01-06  

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