研究課題/領域番号 |
26460756
|
研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
福田 賢治 久留米大学, 医学部, 講師 (10624512)
|
研究分担者 |
甲斐 久史 久留米大学, その他部局等, 教授 (60281531)
北園 孝成 九州大学, 医学研究院, 教授 (70284487)
鴨打 正浩 九州大学, 医学研究院, 教授 (80346783)
|
研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2018-03-31
|
キーワード | 血圧変動 / 脳梗塞 / 予後 |
研究実績の概要 |
脳梗塞入院患者において、亜急性期血圧の意義に関する検討は極めて少なく、特に血圧変動に焦点を当てた研究は稀である。本研究は、福岡県内の7医療施設で進めている急性期脳梗塞患者登録システム(Fukuoka Stroke Registry: FSR)を用いて、1.亜急性期の血圧、特に血圧変動の増大が短期機能予後に及ぼす影響、2.亜急性期の血圧値は心血管イベント発症・脳卒中再発・全死亡などの長期予後を予見し得るか 、3.患者保存血液などを用いた血圧変動メカニズムの解明、という横断的・縦断的研究を実施し、亜急性期の血圧および血圧変動の脳血管障害リスクとしての意義を明らかにすることを目的にしている。発症24時間以内の初発脳梗塞2566例を対象とする検討を実施し、以上の1に関する論文「Day-by-Day Blood Pressure Variability and Functional Outcome After Acute Ischemic Stroke: Fukuoka Stroke Registry」を発表し(Stroke 46:1832-1839, 2015)、発症4-10日目の血圧変動の増大が3ヶ月後の機能予後に関連することを示した。現在、同時期の収縮期血圧変動の増大が、心血管イベント発症・脳卒中再発・全死亡に関連しているとの結果を得て、2に関する論文を作成したところであり、英文誌に投稿中である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成26年度に海外学会での発表を行い、平成27年度に英文誌に論文を発表し、現在はそれに続く論文も投稿中であるため、おおむね順調に進展していると判断した。
|
今後の研究の推進方策 |
急性期脳梗塞患者の入院4-10日目における血圧変動が、Stroke誌に報告した「短期機能予後」だけでなく、心血管イベントなどの「長期予後」とも関連しているという結果を得て、これを英文誌で発表するべく投稿中である。
|
次年度使用額が生じた理由 |
2016年度は従来のデータベースに基づいた統計解析を実施したため予定の使用金額を下回り次年度使用とした。
|
次年度使用額の使用計画 |
2017年度においては、現在投稿中の論文に関する追加検討や、さらなる研究計画立案のために使用する予定である。
|