研究実績の概要 |
収集されたデータの解析を行った。酸化ストレスマーカーはhigh performance liquid chromatography electrochemical detector法で測定した。また、コルチゾール、カテコールアミン、レプチン、他の値を測定した。コチニン、8-isoprostane, 8-OHdGをクレアチニンで補正した値をもとめ、禁煙後の変化を観察した。更に、これらの値と喫煙のニコチン依存の指標、睡眠障害の指標及び依存度の高い生活習慣であるアルコール及びコーヒー摂取との関連を検討した。コチニン量は喫煙後に大きな低下がみられたが、酸化ストレスマーカーの指標には喫煙後の有意な指標がみられなかった件について、更に詳細な検討を行った。 ニコチン依存や離脱症状と関連のある要因でカテゴリー分類を行い、酸化ストレスマーカーとの要因との交互作用を検討した。carbohydrate、iron、alpha-tocopherol、 fatとの交互作用が示唆された。特に低carbohydrateとcortisol や epinephrine との関連が示唆された。さらに、alpha-tocopherol等の栄養素摂取量の影響による、酸化ストレスマーカーの上昇或いは下降があるかどうか検討を行った。本研究の対象は多量喫煙者であり、Vitamin Eと併せてβカロチンの 摂取量が高まることにより、pro-lipid peroxidation activityが起きているという可能性について検討を行った。観察された交互作用について、中枢神経系を調整する上記のホルモンや、栄養素の影響を検討した。 更に、喫煙者が持つ喫煙や受動喫煙の健康への影響の知識と、疾病予防行動との関係について、収集データを一部用いて考察を行った。 研究の結果をまとめ、国際学会において研究結果の発表を行った。英文学術論文を投稿し、査読中である。
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