研究課題
前年度までの研究で、一般家庭で低Na/K比調味料を実際に岩手県矢巾町の住民(33名)が家庭で使用した場合に、7日間連続で採取したスポット尿を用いた評価において、低Na/K比調味料を使用した期間に、尿中Na/K比が有意に低下したことを示した。血圧値の評価においては、全体としては有意でなかったが、高血圧者において低Na/K比調味料使用中の血圧値低下が大きい傾向が示された。小規模パイロット研究において、低Na/K比調味料の尿中Na/K比に対する効果を示すことができたが、今後は多数の対象において、血圧値を含めた評価指標における有用性を示す必要がある。今年度は、大規模研究において必要となる対象の食習慣評価手法として、簡易版食傾向問診票(short dietary propensity questionnaire, SDPQ)の有用性についての検討、論文公表を行った。79名を対象として、半定量的食品摂取頻度調査(food frequency and quantity survey, FF Quantity)とSDPQを2-3週間の間隔をおいて行い、その結果を比較した。SDPQの結果はFF Quantityの結果とよく相関した。前年度の小規模介入研究では低Na/K比調味料使用中の生体指標評価として7日間連続スポット尿の使用について評価することができたが、今回のSDPQ評価の結果より、今後食事の大規模介入研究において、対象の食習慣が変化したかを評価する方法として有用と考えられた。また、医療機関や行政などで行われる保健指導の場においても、活用可能と考えられた。
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すべて 国際共同研究 (2件) 雑誌論文 (4件) (うち国際共著 1件、 査読あり 3件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (1件)
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