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2015 年度 実施状況報告書

認知症発症予測バイオマーカーとしての網膜形状解析の応用:眼科疫学コホート研究

研究課題

研究課題/領域番号 26460778
研究機関独立行政法人国立病院機構(東京医療センター臨床研究センター)

研究代表者

佐々木 真理子  独立行政法人国立病院機構(東京医療センター臨床研究センター), 視覚研究部, 研究員 (60276342)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード認知症 / 眼科検診 / 光干渉断層計 / OCT / 網膜厚
研究実績の概要

認知症患者は急速に増加しており、個人はもとより、介護、医療などによる社会的損失は計り知れない。早期の発見、介入が重要であり、早期診断が可能かつ認知症の発症予測に役立つバイオマーカーの開発が待たれている。
本研究では、多目的コホート研究(JPHC Study)対象者のうちの佐久地域住民について、慶応義塾大学精神科と共同で目とこころの検診を行い、神経網膜変化が認知症と関連するかを明らかにし、認知症の発症予測因子となり得るかを“光干渉断層計(OCT)” を用いて検討する。OCTによる網膜厚の測定は非侵襲的で、短時間で測定可能であり、定量的で再現性が高く、認知症予測のバイオマーカーとして確立できれば、その意義は大きい。さらには早期介入後の治療効果判定の指標などへの応用が期待できる。
初年度である、H26年度は、慶應義塾大学精神科と共同で目とこころの検診を行い、眼科べースラインのデータを収集を開始した。OCT 検査の他に調整因子となる屈折・眼圧検査、眼底写真撮影を行った。検診は6、7、10、11月に4度にわたり行い、検診者は600名とほぼ予定通りであった。収集したデータはデータベースに入力するとともに、検診結果を住民に通知した。H27年度の検診は6、9、28年2月の3度にわたり行い、昨年度同様、住民に結果を通知した上、データ入力統合作業を行っている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

初年度である、H26年度は、慶應義塾大学精神科と共同で目とこころの検診を行い、べースラインの眼科データを収集を開始した。眼科検診では、OCT 検査の他に調整因子となる屈折・眼圧検査、眼底写真撮影を行った。検診は6、7、10、11月に4度にわたり行い、検診者は600名とほぼ予定通りであった。収集したデータはデータベースに入力するとともに、検診結果を住民に通知した。
自治体の意向により、いくつかの自治体の検診がH27年度へと延期された。27年度も3度に渡り、検診を実施した。検診自体の評判が良好だったため、当初の予想を超えた検診受診者(総検診者数約1200名)を得た。一方、検診予定が大幅に後半にずれた上、検診者も増加し、データ入力作業が予定より遅れる結果となった。

今後の研究の推進方策

検診自体は、26年度に検診のメソッドは確立したため、27年度は同様に検診を行った。当初、検診が1年で終了する予定が2年と大幅にずれ込み、また、検診希望者が増加したため、データベース作成が遅れている。検査員1人の入力作業では、28年度内に解析が難しくなるため、解析用ソフト入りのコンピューターを1台購入し、また、検査員を増員しデータベース作成作業のスピードアップを図る。

次年度使用額が生じた理由

データ入力用の研究員の退職に伴い、新規に研究員を雇用する予定であったが難航したこと、また、大学院生などがボランティアワークをしてくれたため、若干の余剰金が出た。

次年度使用額の使用計画

研究員が増員の見通しが立ったため、今年度の予算を含め、データベース作成のための人件費に使用する予定である。また、統計解析用のソフトを購入する予定である。

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公開日: 2017-01-06  

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