大学病院の看護師200名を対象とし、ピアス孔保有者は孔部分を、非保有者は耳垂背面を滅菌綿棒にて擦過し試料を採取した。 対象200名のうち耳ピアス孔保有例128例のうち、耳ピアス孔からS. aureusが分離された例は18.8%(24/128例)に認められ、孔非保有例の9.7%(7/72例)に比べ高かった。耳ピアス孔よりS. aureusが分離された例のうち50%の例において手指からもS. aureusが分離され、一部はMRSAであった。耳ピアス孔および手指にMRSAを含むS. aureusが定着していることが、耳ピアス孔は手指を介した病院感染の要因となることが示唆された。
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