体脂肪量,骨格筋量の循環器疾患危険因子との関連から,体脂肪量が多く骨格筋量が少ないサルコペニア肥満の代謝異常における意義を検討した. Body Mass Index (BMI),腹囲,体脂肪量,骨格筋量の4つの指標と代謝異常との関連を検討したところ,男性では体脂肪量が,女性ではBMIが代謝異常と最も強い関連を認め,骨格筋量と代謝異常との関連は最も弱かった.また,体脂肪量が少ないものでは骨格筋量が多くても代謝異常の有病に差はなく,体脂肪量が多いものでは骨格筋量が多いものの方が代謝異常の有病オッズ比は高かった.以上より,骨格筋量の代謝異常に対する保護作用は認められなかった.
|