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2016 年度 実施状況報告書

骨髄移植後合併症の新規予防法開発:新しいバイオマーカーとしての免疫抑制因子

研究課題

研究課題/領域番号 26460802
研究機関山口大学

研究代表者

高橋 秀和  山口大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (90450402)

研究分担者 玉田 耕治  山口大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (00615841)
田辺 剛  山口大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80260678)
研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2018-03-31
キーワード疫学 / 遺伝子 / 免疫学
研究実績の概要

本年度はまず、CARD8やCARD8と機能的に関連すると考えられている遺伝子の多型の原疾患別の解析結果をまとめて、原著論文も投稿した。しかしながら、この論文は現在もいまだ投稿中の段階である。また、関連した内容を国内特許に出願済である。
さらに、免疫抑制因子であるBTLA・PD-1・LAG-3・TIM-3遺伝子のドナー側・レシピエント側の遺伝子多型のそれぞれについて、初回移植悪性疾患症例のみを用いて、2-4級急性GVHD・慢性GVHD・広範性慢性GVHD・好中球生着・非再発死亡・原疾患の再発・全生存との関連を解析した。多変量解析として、Cox比例ハザード回帰やFine-Gray比例サブハザード回帰を行った。その際の調整因子として用いた臨床的な変数についてはベイズ情報量規準に基づいて選択を行った。尚、多重比較を考慮して、有意水準を前年までに用いた0.05ではなく0.005とした。この解析の結果、ドナー側のTIM3のSNPが広範性慢性GVHDと統計的有意に関連していた。しかし、この関連は、初回移植悪性疾患症例のみで解析した場合には統計的有意であったが、全初回移植症例や全移植症例においての解析ではP < 0.005にはならなかった。また、初回移植悪性疾患症例のみにおける累積発生率の単変量解析でも、P < 0.005にはならなかった。このSNPは稀な対立遺伝子の頻度が低いこともあり、本研究の結果のみで関連があると結論づけることは到底できず、より大きな集団での再解析が必要であると言える。また、その他のアウトカムやその他の遺伝子多型については、統計的有意な関連は見られなかった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

HLAの不適合などの臨床データの解析等の成果を特許に出願するとともに、論文投稿した。これらにかかる事務的・倫理的手続きや再解析等に多大な時間を要した。つまり、新規な結果が得られてその結果を発展・発表させることに時間を費やしたわけであり、純粋な遅れとは異なる状況ではあるが、結果として、当初の研究計画は終了していない状況となっている。

今後の研究の推進方策

すみやかに解析を終了し、その成果を発表・論文投稿等したいと考えている。研究計画の大きな変更はない。

次年度使用額が生じた理由

本研究において、当初予期しなかった知見が得られたため、その結果を国内特許に出願するとともに原著論文に投稿した。しかし新しい知見に基づく詳細な解析・特許出願・原著論文投稿やそれらに先立つ倫理的・事務的手続きに時間を要したため、当初の計画の終了が一年後にずれる予定となった。また投稿論文も受理されていないため、掲載費用等を翌年に繰り越す必要が生じた。

次年度使用額の使用計画

当初の研究計画の中で終了していない部分を完了させるために用いるとともに、論文掲載費用や成果発表費用に用いる予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2016 その他

すべて 備考 (1件) 産業財産権 (1件)

  • [備考] 山口大学 大学院医学系研究科 公衆衛生学・予防医学講座

    • URL

      http://ds.cc.yamaguchi-u.ac.jp/~kouei/

  • [産業財産権] 同種造血幹細胞移植後の予後の予測を補助する方法2016

    • 発明者名
      髙橋秀和、田邉剛
    • 権利者名
      山口大学
    • 産業財産権種類
      特許
    • 産業財産権番号
      特願2016-208263
    • 出願年月日
      2016-10-25

URL: 

公開日: 2018-12-17  

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