本研究の目的は、多世代参加コミュニティ・エンパワメント(地域づくり・社会参加型の介入)を行い、自殺対策における介入効果を検証することである。前後に実施した調査の結果、プログラムを実施しなかった対照群のメンタルヘルスにも改善がみられたが、コミュニティ・エンパワメントを実施した介入群では大幅な改善がみとめられ、多世代参加コミュニティ・エンパワメント実施群はさらに改善がみられた。積極的な社会参加を促す地域づくり型のプログラムの実施は地域の自殺対策において効果的であり、世代間交流を取り入れた多世代参加コミュニティ・エンパワメントはさらに効果的であることが示唆された。
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