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2015 年度 実施状況報告書

地域の自殺予防に資するレジリエンス社会の構成要因の探索

研究課題

研究課題/領域番号 26460823
研究機関秋田大学

研究代表者

金子 善博  秋田大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (70344752)

研究分担者 藤田 幸司  広島大学, その他の研究科, その他 (40463806)
佐々木 久長  秋田大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (70205855)
研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワードメンタルヘルス / レジリエンス社会
研究実績の概要

地域住民の自殺予防に資するレジリエンス社会の要因の検討を引き続き実施した。
平成27年中に自治体との協働により実施した住民対象の質問紙調査を用いて、小地域における希死念慮およびメンタルヘルスに関連する地域指標を横断的に検討した。対象者は97の小地域に分布していた。個人の過去1年以内の希死念慮の経験およびメンタルヘルスの悪さ(K6により評価)に関連する地域指標を多重レベル分析により探索的に検討した。地域指標として学歴、自覚的健康、孤立感、社会参加、生活に経済的なゆとりの自覚、結びつきが強い社会に済んでいる自覚、近隣の人が信頼できるとの自覚の9項目の小地域別の回答割合を用いた。分析対象者の平均年齢は58歳、女性割合は54%だった。
探索的な分析の結果、メンタルヘルスの悪さに孤立感および近隣が信頼できない自覚の2つの地域指標の交互項が関連している可能性が示唆された。
また別途、関連する分析として地域の中高年男性の配偶者の有無および社会交流とメンタルヘルスとの関係を他の質問紙調査結果を用いて検討したところ配偶者がおらず、かつ友人知人との交流がすくない場合に抑うつ傾向のオッズ比が高かった。
従前より地域への信頼感や社会交流が良好なメンタルヘルスに関連することが指摘されてきたが、孤立感や配偶者がいない事が相加的に影響している可能性が示唆されレジリエンス社会のモデル化に有用な結果が得られた。今後、因果関係の検証を含めたモデル化を促進する。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

研究計画上の進捗状況はやや遅れている。探索的なモデルの検討に難航している部分があり、全体計画の予定の遅れを取り戻せていない。ミクロレベルでの検討にあたっては、住民対象の調査を順次実施しており、順調に進んでいる。

今後の研究の推進方策

モデルの構築を加速させるために、精力的な情報収集や実質的なエフォートの増加を図る。

次年度使用額が生じた理由

研究体制において、前年度末から今年度末にかけて、研究代表者および分担研究者に所属機関の移動があり研究の進捗状況がやや遅れたため、次年度使用額が生じた。

次年度使用額の使用計画

全体の研究計画に変更はなく、全体計画に従って順次執行する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2015

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 中山間地域における配偶者のいない中高年男性のメンタルヘルスと社会交流について2015

    • 著者名/発表者名
      金子善博、藤田幸司、佐々木久長、本橋 豊
    • 学会等名
      日本公衆衛生学会総会
    • 発表場所
      長崎ブリックホール
    • 年月日
      2015-11-04 – 2015-11-06

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公開日: 2017-01-06  

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