新潟県内の3市町において高齢者に対する大規模アンケートを実施し、高齢者の健康の社会的決定要因について都市部と農村部を比較した。複数の健康アウトカムについての社会的要因を探索した中で、高齢者のQOLや死亡にも強く関連する低体重・やせ(BMI<18.5)とうつ(GDS:老年うつ尺度10点以上)の要因に着目し、それぞれ分析した。やせは年齢、性別、主観的健康感、社会経済状況(教育年数と学歴)と関連していた他に、近所づきあいがよくないことが特に農村部においてのみ関連していた。地理的加重解析による高齢者のうつの要因分析では農村部では趣味の有無、都市郊外では近所づきあいがより強く関連していた。
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