研究課題/領域番号 |
26460842
|
研究機関 | 国際医療福祉大学 |
研究代表者 |
中川 雅文 国際医療福祉大学, 大学病院, 教授 (70198042)
|
研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2018-03-31
|
キーワード | 加齢性難聴 / 介護施設 / 聴覚スクリーニング / 認知症 / 聴覚支援システム |
研究実績の概要 |
研究の目的:介護施設利用者の難聴の実態を調査し、また介護施設への音響支援システム(ダイナミックサウンドフィールドシステムおよびFMシステム)を導入することで難聴のある利用者のQOLを高めることが出来るか、しいてはこうした介入が認知症予防へつながるかについての前向き調査。スクリーニングの重要性と聴覚支援介入の重要性をあきらかにすることを目的としている。 研究実施計画:初年度(H26年度)聴覚スクリーニングの実施。本年度(H27年度):聴覚スクリーニングおよび聴覚支援介入の開始、次年度以降:難聴や認知症の進行が介入の有無により発生するか否かを評価し、最終年度にまとめる計画となっている。本年度は、平成27年4月および10月に対象者180名に対する聴覚スクリーニングおよび認知機能評価に関する質問紙及びアンケートを実施した。 また、同年6月より、ダイナミックサウンドフィールドシステムおよびFMシステムによる介入を開始した。今後、装用者の行動反応などの変化を介護者による評価として行っていく計画にある。 研究実績:収集したデータを統計処理できるようにデータベース化する作業を行った。2年度目までに行った経時変化に関する中間集計の結果は第117回日本耳鼻咽喉科学会学術集会(名古屋H28.5.19-21)にて口演発表の予定である。 今後の予定:初回登録180名の被験者は、老衰や他施設への移動などあり現象の傾向にあるが、統計学的な処置が可能な症例数である限り、引き続き経時的な変化について前向きに調査を進めていく計画にある。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
初年度に介護施設の耐震強化工事が行われたために、音響支援システム(ダイナミックサウンドフィールドシステムおよびFMシステム)を導入が遅れた。そのために全体の進捗が約6ヶ月の遅れとなっているが、計画そのものがそうした事例を想定して計画されていたためその遅延は軽微なもので収まっている。
|
今後の研究の推進方策 |
今後は、ダイナミックサウンドフィールドシステムおよびFMシステムによる介入に対しての介護者による評価および認知機能検査(やる気スコア、MMSE,バーセルインデックス)についての統計学的解析を行っていく。進捗の遅れがあるため、経時的な追跡を今後も引き続き行う。
|