研究課題/領域番号 |
26460846
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研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
山岡 和枝 帝京大学, 大学院公衆衛生学研究科, 教授 (50091038)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 糖尿病 / ネットワーク・メタアナリシス / 多変量メタアナリシス / 生活習慣改善教育 / エビデンスの質の向上 / RCT研究 |
研究実績の概要 |
糖尿病は世界的に増加の途をたどり、その病態改善が希求されている。近年、エビデンスの質の向上という観点から治験では無作為化比較試験に基づく研究が多くなされているが、糖尿病の病態に及ぼす投薬および食事療法などの治療・教育の評価を相対的に評価して求めたエビデンスはない。これは糖尿病の定義の変遷や治療薬や食事療法などが多様でありかつ個別に評価されていることがその一因となっている。本研究は、最近着目されつつあるネットワーク・メタアナリシスの手法を取り入れ、糖尿病の病態改善に及ぼす投薬および食事療法の効果について、無作為化比較試験(RCT)を対象として総合的に評価することを目的とする。 以上をふまえ、本年は多変量ネットワーク・メタアナリシスの手法について検討し、シミュレーションを用いたconsistency modelでの糖尿病の発症の有無および負荷後2時間血糖値の変化量という2つのoutcomeを用いた多変量ネットワーク・メタアナリシスを実施した。その結果の一部を国際臨床統計学会において口頭発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
予定した内容についてほぼ達成でき、その成果も海外での学会にて口頭発表を行い、メタアナリシスの方法論に関する貴重なコメントが得られた。さらに改善点について検討し、論文作成の準備を進めている。以上からおおむね順調に進展していると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
前半ではさらに新たに実践されたRCT研究を対象とした文献レビューを続けるとともに、多変量ネットワーク・メタアナリシスのinconsistencyモデルに関する方法論に関するレビューを行い、更なる適切な分析を図る。研究成果は国際臨床統計学会において発表し、論文化を図る。
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次年度使用額が生じた理由 |
物品費を大学からの研究費で賄え予定より少なかったため、差額が生じた。
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次年度使用額の使用計画 |
次年度では差額を有効に使用する予定である。
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