研究課題/領域番号 |
26460868
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
熊本 一朗 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 教授 (40225230)
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研究分担者 |
村永 文学 鹿児島大学, 医歯学域附属病院, 講師 (00325812)
宇都 由美子 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 准教授 (50223582)
岩穴口 孝 鹿児島大学, 医歯学域附属病院, 助教 (80619198)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 医療コスト分析 / データマイニング / クラスタ分析 / アソシエーション分析 / ニューラルネットワーク |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、電子カルテシステムを含む病院情報システムから発生した、いわゆる「医療ビッグデータ」を格納している病院データウェアハウスから、データマイニング技法の複数のアルゴリズムを応用し、医療コストに影響を与える因子を可視化することで、コストの適正化を支援するシステムを開発することである。平成28年度は、本研究で構築したコスト分析システムを利用し、肝臓がんに着目し、肝臓がんの治療目的で入院した患者のコスト分析を実施した。まずはクラスタリングを用いて、コスト、在院日数、年齢、がんのステージ、手術の有無、化学療法の有無等のパラメータから、高コストとなる症例群クラスタを探索した。探索方法として、階層的クラスタリング(最短距離法・群平均法・ウォード法等)及び非階層的クラスタリングとしてk-means法を利用した。発見したいくつかの高コスト群について、アプリオリアルゴリズムによる頻出アイテムのリストアップを行った。また、ニューラルネットワークによる機械学習も施行し、高コストの要因の発見を試みた。アプリオリアルゴリズムについては、同時の処理可能なItem数に上限が発生した。(統計解析R ver 3.4.0 arulesライブラリ apriori関数で約90Item)なお、ニューラルネットワーク(統計解析R ver 3.4.0 nnetライブラリ nnet関数)では明確なItem数制限は無かった。結果としてk-meansによるクラスタリングと、ニューラルネットワークによるニューロンへの重みパラメータ抽出が、最も制限なく分析可能であった。がんのステージ、患者の年齢が直接収益の良しあしに関連するような傾向はみられなかった。コスト費目について、ニューラルネットワークによる解析を行った結果、高コスト群に特徴的な費目として、カテーテル類、手術手技料等を発見できた。
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