研究成果の概要 |
法医解剖事例における小型の未破裂脳動脈瘤の頻度と分布を、脳脊髄液(CSF)の生化学的性状と併せて解析した結果、CSF中のゼラチナーゼ(galatinase A及びgalatinase B)活性が脳動脈瘤早期病変の鋭敏な指標となりうる(p<0.001)事が分かった。また、CSF中のゼラチン分解活性は、局所におけるCa調節を司るα-Klotho蛋白の部位別測定値(脳槽CSF、側脳室CSF及び血清中に各々542~5,461 pg/mL、2,758~5,971 pg/mL及び600~5,556 pg/mL)とも連動しており、病理組織学的解析と併せてCa濃度依存性の脳動脈瘤進展のメカニズムが示唆された。
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