法医解剖例の薬物分析結果から、(1)未変化体として尿中に排泄される割合が高いメタンフェタミンとエフェドリンなどの塩基性薬物は胃内よりも尿中へ多く排泄される一方、その割合が低い塩基性薬物は尿中よりも胃内への排泄量が多いこと、および(2)代謝物のように血中濃度が徐々に上昇するものでも、塩基性の性質を維持していれば胃内に移行しやすいことが明らかとなった。 一方、フレカイニドを塩基性薬物のモデルとして家兎に静脈内投与したところ、当該薬物が血液中から胃内に速やかに移行することが確認された。また、メタンフェタミンの胃内排泄動態解析のための動物実験モデルを、ラットを用いて構築した。
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