研究課題/領域番号 |
26460899
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
海老原 孝枝 東北大学, 歯学研究科(研究院), 大学院非常勤講師 (30396478)
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研究分担者 |
海老原 覚 東邦大学, 医学部, 教授 (90323013)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 誤嚥評価 / 呼吸困難度 / 認知症 |
研究実績の概要 |
近年、激増している認知症患者であるが、診断精度も上がってきたことから、脳血管障害型やアルツハイマー型認知症患者に加え、レビー小体型認知症と判別診断できる症例も増加してきた。米国の研究報告であるが、進行した認知症施設入所高齢者の転帰は、一年半の観察期間において、最後は、80%が摂食障害、50%前後が、肺炎を罹患、同じく50%が死亡する(New England J Med 2009)。 認知症の高齢者の罹患する肺炎は、主に、誤嚥由来であることが多いとされているが、実際のところ、各認知症のタイプによって、異なることを、臨床経験より実感している。 そこで、臨床心理検査・脳画像検査(脳MRI,脳血流シンチ、MIBG心筋シンチグラフィー)・臨床症状から診断した、各種認知症高齢者の、誤嚥評価、食行動など・呼吸困難度を測定している。 アルツハイマー型認知症の嚥下障害は、他の認知症患者の嚥下障害に比較して、誤嚥よりも摂食障害が多く、その摂食障害が、アルツハイマー病の病期において、どのステージから認められるかを、「嚥下障害」を呈すると、導入される嚥下リハビリテーションの導入レベルにおいてまとめた(投稿準備中)。レビー小体型認知症に関しても、誤嚥評価の嚥下反射潜時・咳反射感受性検査・および呼吸困難度について、非レビー小体型認知症の場合とは異なることをまとめている(投稿準備中)。 肺炎発症の差異について、エントリーをしており、横断的・前向き・後向きに、調査検討中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
レビー小体型認知症の患者の新規エントリーを行いつつ、また、これまでのエントリー者の整理と評価結果をまとめ、現時点で、有意な結果を得ているため。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き、エントリーおよび評価を行っていく。また、エントリーした高齢者は、一旦急性期病院を退院すると追跡できなくなることが多く、追跡するシステムをしっかり作っていくと同時に、本院における横断的な肺炎発症をまとめる。
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次年度使用額が生じた理由 |
エントリーなど順調であるが、研究フィールドに変更があったため。
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次年度使用額の使用計画 |
エントリーなど順調であるが、よりたくさんの人数のエントリーおよび研究が増加する必要があるため、その費用にあてる。
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