研究課題
近年、指数関数的に増加し、大きな社会問題と化している認知症高齢者であるが、認知症患者の転帰は、まだ、よくわかっていない。2009年の米国の施設高齢者に関する研究報告によると、施設入所になってから1年半の観察期間において、約80%が摂食・嚥下障害を有し、約50%が発熱および肺炎を有し、死に至る(2009年 New Engl J Med)。これまで、高齢者の終末期問題の一環として、栄養補給のルートを調査し、確立などされてきているが、認知症の種類によって、患者の摂食嚥下障害のタイプが異なり、よって、終末期の対応も異なってくると思われるが、いまだ、調査研究されていない。そこで、本研究では、検査普及および精度が上がったため、患者数が増加傾向のあるレビー小体型認知症における、上気道防御反射と呼吸困難感、および肺炎発症率を、代表的な認知症疾患であるアルツハイマー型認知症と比べ、調査している。本研究において、アルツハイマー型認知症とレビー小体型認知症の摂食嚥下障害のタイプの差を明らかにし、さらに、アルツハイマー型認知症の摂食嚥下障害の始まりをFAST(fanctional Assessment Staging)およびFILS(Food Intake Leve Score)を用いて、FILS評価におけるレベルIがどのFAST分類から始まるか、有意な相関を得た(r2=0.45, p < 0.05)(2015日本静脈栄養療法学会、近畿栄養療法研究会などで発表済)。それに対するレビー小体型認知症における上気道防御反射の差異を得た(論文投稿中)。現在、引き続き、エントリーを継続し、肺炎発症率を調査している。
2: おおむね順調に進展している
引き続き、新規エントリーを行いつつ、また、これまでのエントリーした被験者との評価比較を行い、差異を得ているため、概ね順調と考える。
引き続き、対象者を増やしていく。
順調にエントリーは増えたが、消耗品の減りが鈍かったため。
研究施行のスピードを加速させる。
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すべて 雑誌論文 (4件) (うち国際共著 1件、 査読あり 4件、 オープンアクセス 3件、 謝辞記載あり 3件) 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件) 図書 (2件)
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