研究課題/領域番号 |
26460905
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
小黒 亮輔 大阪大学, 医学部附属病院, 助教 (70630705)
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研究分担者 |
樂木 宏実 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (20252679)
神出 計 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80393239)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 高齢者 / メタボリック症候群 / ADAR / 遺伝子多型 |
研究実績の概要 |
(1)関西長寿研究の90歳代高齢者に対する調査 昨年に引き続き、年齢を均一化した高齢者(70歳、80歳、90歳)を対象に、既報においてメタボリック症候群(Mets)と関連したADAR遺伝子多型との関連を明らかにすべくコホート調査を実施した。H27年度は3年前(H24年度)に調査を行った90歳代住民の追跡調査とともに新規参加者もリクルートし、93歳±1歳の高齢者約500人を対象に会場および自宅訪問にて調査を行った。身体計測、体組成検査、血液検査、頚動脈エコー、認知機能検査、運動能力検査、歯科検診などを行った。 (2)ADAR遺伝子多型の同定(70歳、80歳) 70歳、80歳のDNAサンプルを用い、既報にてMetsとの関連がみられたADAR遺伝子多型(rs17221652)の遺伝子型をTaqMan PCR法を用いて同定した。 (3)ADAR遺伝子多型とMetsとの関連(80歳) 80歳においてADAR2のSNP(rs2805533)とMets指標との関連を検討したところ、単変量解析においてrs2805533(A/G)は腹囲、HDLコレステロール値と有意に関連し、AA型はAG型、GG型に比べて腹囲が大きく、HDLコレステロール値が低かった。性別で補正してもrs2805533は腹囲、HDLコレステロール値と有意に関連していた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
・研究の根幹をなす高齢者コホート調査のデータ収集は順調に進んでいるが、収集データの量が膨大であり、データ整理および解析用データシートの作成が遅れている。 ・血液検体も調査当日にDNA精製前段階までの処理を適宜行っているが、人的資源の不足もありDNA抽出およびDNA解析が進んでいない。 ・80歳のデータベースは内服薬剤の情報が臨床情報と統合できていないため、薬剤の影響を考慮した多変量解析が出来ていない。
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今後の研究の推進方策 |
・H28年度は6年前に調査を行った70歳代の高齢者(76±1歳)500人の6年後追跡調査を行う。 ・80歳の臨床データベースと薬剤情報を統合し、薬剤の影響を考慮した多変量解析を行う ・70歳、80歳の初年度データと3年後の追跡データを統合して、3年間のMets関連指標の経年変化との関連を検討する。 ・70歳、80歳、90歳のデータベースを用いてMets関連因子以外の要素(動脈硬化や呼吸機能など)との関連を検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
・H27年度の研究費は①高齢者の臨床データベースを構築するための地域高齢者コホート調査の実施費用および、②ADAR遺伝子および脂質代謝関連遺伝子の解析を中心とした実験費用がその殆どを占めているが、研究の根幹をなす①高齢者コホート研究の準備や当日の健康調査の実施にほぼ全ての時間・労力を投入する必要があったため、当初に予定していた脂質代謝関連遺伝子の解析をH28年度に延期したため。 ・ADAR遺伝子多型(rs17221652)の解析用プローブの在庫があったため、当初予定していた購入費用を次年度の新たな遺伝子解析費用として使用することが可能になったため。
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次年度使用額の使用計画 |
1)H28年度はコホート調査の運営をよりスムーズに進めるため、H27年度よりも調査人員を増員して対応する予定であり、増額分の交通費・調査費に使用する。 2)H27年度に未実施の脂質代謝関連遺伝子解析に必要なTaqman PCRプローブやRealTimePCRプライマーなど試薬購入代に使用する。 3)ADAR以外の新たな長寿関連遺伝子の遺伝子型解析を行い、高齢者の県境状態との関連を解析する。
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