研究実績の概要 |
高齢者のサルコペニア予防を目的に、その基礎となるデータを取得するため、健常人を対象に、14日間のカルニチン(LCAR)と分岐鎖アミノ酸(BCAA)運動負荷直前の単回のBCAAを併用投与(n=6)し、運動負荷併用の骨格筋量や栄養状態に対する効果について平成27年度までに検討、平成28年度までには14日間のLCAR単独投与群(n=7)をさらに設定し同様の効果について検討した。本年度はさらに14日間にわたるLCARとBCAAの併用投与を行う長期併用投与群を新たに設定し結果を比較した。 対象:被験者として、本臨床研究に関する十分な説明を受け文書による同意が得られた当大学の学生(n=33)を対象とし、LCAR+単回BCAA投与群(n=6)、LCAR単独投与群(n=7)、LCAR+BCAA長期併用投与群(n=7)、非投与の学生(対照群)(n=13)の4群に分け検討した。 方法:運動負荷実験当日は運動負荷前の値として、血液検査項目(血液生化学, 血清アミノ酸分画、血清脂肪酸分画、血清インスリン値、血清グルカゴン値、血清カテコラミン値、骨格筋酸化ストレスマーカー値)、身体計測(BMIなど)、身体組成(BIA法)などのデータを取得した。LCAR+単回BCAA投与群は、運動負荷を加える実験当日の1日前までの14日間にわたり、通常摂食に加えて、LCAR 1000 mg/dayを投与した。実験当日は前日午後9時より禁食とした。LCAR摂取前の採血後、BCAA顆粒(アミノバイタルゴールド 7.2 グラム)をLCAR+単回BCAA投与群のみに単回内服投与した。LCAR単独投与群では14日間LCARのみを投与した。BCAA投与120分後に採血を行い、両群とも60分間のVO2 max 50%の運動負荷を加え、胃運動終了直後と運動負荷終了後60分に採血を行い身体組成などのデータを取得した。運動負荷後の筋肉痛と疲労感についてもVisual Analog Scaleを用い評価した。
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