本研究計画では、麻黄湯による宿主のオートファジー機構強化を介したインフルエンザウイルスに対する感染防御メカニズムを明らかにすることを目的とした。実験的にインフルエンザを感染させた細胞株にて、オートファジーの成熟阻害と細胞のアポトーシスが起こることがわかった。麻黄湯はオートファジー機能を正常化し、アポトーシスを阻害することがわかった。また、同時に麻黄湯は感染細胞が産生するIL-1β、IL-6などの炎症性サイトカインの産生を抑制する作用があることがわかった。さらに、麻黄湯はエンドゾームの酸性化を抑え、インフルエンザの脱核を阻害することがわかった。
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