長期培養可能なin vitro腺管三次元培養系での検討により、胃の筋線維芽細胞が胃の腺管上皮の分化・増殖に重要な役割を演じていることを確認した。胃の筋線維芽細胞に高発現しているGAS1と腸の筋線維芽細胞に高発現しているHoxC8、Notch 1、Sox10が、上皮間葉相互作用により、それぞれ上皮系の「胃」・「腸」への分化に関与していると考えられた。胃粘膜上皮に特異的に発現するMUC5ACの腸上皮での異所性発現が、クローン病と腸管ベーチェット病の臨床症例の内視鏡的な再燃あるいは寛解の予測因子となる可能性が考えられた。
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