ASIC5 (BLINaC または BASIC) は近年胆道上皮での発現が報告された新規胆汁酸センサーだが、上部消化管での発現については報告されていない。そこで、我々は、ASIC5 の食道における発現を精査した。RT-PCR 法によれば、ASIC5 遺伝子断片はマウス食道の中部と下部で発現が多く、全長クローニングにより新規のスプライシングバリアントを認めた。他の候補として TGR5 についてもヒト正常食道上皮細胞株(HET-1A)を用いて精査したが、その発現は認められなかった。特異的な抗体がないためタンパクレベルでの発現が未解析であるが、ASIC5が食道で重要な役割を担っている可能性がある。
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