研究課題/領域番号 |
26460948
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
廣澤 拓也 自治医科大学, 医学部, 助教 (50570660)
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研究分担者 |
武藤 弘行 自治医科大学, 医学部, 教授 (50322392)
坂本 博次 自治医科大学, 医学部, 講師 (50536175)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | Lgr5 |
研究実績の概要 |
胃癌の前癌病変である腸上皮化生のモデルマウスであるCdx2トランスジェニックマウスとLgr5-EGFP-ires-CreERT2マウスを交配することにより、Cdx2トランスジェニックマウスの腸上皮化生粘膜で腸管上皮幹細胞マーカー遺伝子であるLgr5が発現していることをEGFP陽性細胞として確認した基礎データを得ている。つまり腸粘膜上皮細胞の幹細胞マーカーであるLgr5がCdx2により形成された腸上皮化粘膜に発現していることになる。現時点ではLgr5の免疫組織染色に対する良好な抗体が存在しないので、Cdx2トランスジェニックマウスとLgr5-EGFP-ires-CreERT2マウスを交配したマウスの腸上皮化生粘膜を用いて、腸上皮化生におけるEGFP陽性細胞であるLgr5の発現の有無・分布の詳細を明らかにする。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
Cdx2トランスジェニックマウスとLgr5-EGFP-ires-CreERT2マウスを交配したマウスの腸上皮化生粘膜を用いて、腸上皮化生におけるEGFP陽性細胞であるLgr5の発現の有無・分布の詳細が明らかになりつつある。今後は器官培養、陽性細胞の細胞培養を行う予定である。
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今後の研究の推進方策 |
幹細胞マーカーには癌幹細胞マーカーとして報告されているものもあり腫瘍の発生の有無を検討する。腫瘍の発生に先立ち、出来上がったLgr5トランスジェニックマウスの胃粘膜の増殖帯の位置が拡大しているか否かを検討する。Cdx2トランスジェニックマウスでは胃粘膜は腸型粘膜によって完全に置換されており、増殖帯は胃型の腺頸部から腸型の腺底部に移行し、かつ増殖帯の幅が拡大している。このことから類推して、腸幹細胞マーカーLgr5により腸型の形質の発現が誘導されている場合は増殖帯の位置が腺底部に移行するとともに増殖帯の幅が拡大することが期待される。PCNAを増殖の指標として免疫組織染色により増殖帯の位置と幅を確認する。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究の一部が未実行で、そのための費用を次年度に繰り越しました。
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次年度使用額の使用計画 |
前年度の未実行の実験を含めて、今年度の計画を遂行する予定です。
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