食道扁平上皮癌に対する放射線化学療法の治療効果予測診断システムの構築を目的として、治療感受性の「カギ」となる遺伝子のDNAメチル化異常を見つけ出すために高感度網羅的メチル化解析を行った。非癌部に比べ、癌部で有意にメチル化している37の候補アレイプローブ(15遺伝子)を選出した。その中で最も多くのプローブが該当し、薬物代謝に関わるCYP26C1遺伝子が、食道癌特異的メチル化遺伝子候補として、抽出された。パイロシークエンス法による定量的メチル化解析において、放射線化学療法前後のCYP26C1遺伝子のDNAメチル化レベルの変化を明らかにした。分子マーカーとして今後の臨床応用が期待される。
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