これまでの私共の研究で、制御性B細胞(Breg)の存在・機能によって腸管炎症が抑制されることが明らかになっていた。今回の申請課題において得られた知見として、アポトーシス細胞をマウス腸炎モデルに経静脈的投与することによってBregが誘導され、結果的に腸炎が抑制されること、さらに、その過程にはTLR9シグナルとMFG-E8を介したアポトーシス細胞の貪食が関わることを明らかにした。本研究成果は、生体内でBregを誘導する方法として新規の知見であり、炎症性腸疾患の病勢をコントロールする新たな治療法開発へつながる可能性がある。
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