本研究は非アルコール性脂肪肝炎 (NASH) におけるPARK7 の役割やバイオマーカーとしての有用性の検討を行った。PARK7の発現は、正常肝では肝細胞の細胞質にその局在がみられるのに対し、NASHになると肝細胞の核に局在が変化し、NASHで有意に上昇を認めた (p<0.001)。NASHにおける肝細胞核内発現は、炎症の程度の進行に伴い有意な上昇を認めた(p=0.018)。一方、ELISAでの血清PARK7測定値はNASHで有意に低下した(p<0.001)。NASHにおける肝細胞核内発現は本疾患の病態に関与している可能性が、血清PARK7測定はNASH診断の有用なマーカーになる可能性がある。
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