傷害肝および肝発癌におけるGlycoprotein nonmetastatic melanoma B (Gpnmb)陽性マクロファージの役割を検討した。四塩化炭素急性肝障害モデルの肝臓に浸潤するGpnmb陽性マクロファージは高い貪食能を有し、Gpnmbを欠損させると貪食で誘導されるTGF-betaおよびMMP13分泌が抑制され、線維化が抑制された。また、傷害肝に誘導される移植肝癌結節の周囲にはGpmnb陽性マウロファージが浸潤しVEGFを発現していた。Gpnmb陽性マクロファージは肝障害の修復過程において線維形成と溶解に関与して傷害肝の再生・修復及び肝癌の進展に重要な役割を果たしている。
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