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2014 年度 実施状況報告書

NASHの発症進展に関わる生活習慣病態と凝固線溶系を標的とした新規治療の確立

研究課題

研究課題/領域番号 26461018
研究機関奈良県立医科大学

研究代表者

野口 隆一  奈良県立医科大学, 医学部, 助教 (30423908)

研究分担者 吉治 仁志  奈良県立医科大学, 医学部, 准教授 (40336855)
研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワードNASH / DPPⅣ阻害剤 / ARB / PAI-1 / 肝線維化 / 血管新生
研究実績の概要

本研究では、いまだ有効な治療薬のない NASH(nonalcoholic steatohepatitis;非アルコール性脂肪肝炎)において我々がこれまで基礎的研究にて明らかにしてきた生活習慣病治療薬によるカクテル療法などの新たな治療法を確立するとともに、これまで明らかにされていない NASHの発症進展に関わる生活習慣病態と凝固線溶系のクロストークをターゲットとして基礎的・臨床的に明らかにする目的で、実験的 NASH モデルとして、インスリン抵抗性を呈する OLETF ラットにブタ血清を腹腔内投与しラット NASH モデルを作成し、in vivoの実験を行った。gavageにてARB(Angiotensin type 1 receptor blocker)製剤、DPP(dipeptidyl peptidase)-IV阻害剤を投与し、単独・併用による肝線維化抑制効果を検討した。各単独投与群において、ARB、DPP-IV阻害剤は肝線維化の中心的役割を果たす活性化肝星細胞や、線維化における主要な因子である TGF-β発現を抑制した。両薬剤併用投与は単独投与に比しさらに有意な抑制効果を呈した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

実験的 NASH モデルとして、インスリン抵抗性を呈する OLETF ラットにブタ血清を腹腔内投与したラット NASH モデルによるvivo dataの結果が、ほぼ想定通りの結果となり、現在in vitroの実験を進めている。また、臨床的検討において、当大学の臨床試験審査委員会で承認を得た多施設共同研究(UMIN 000008068)にてNASH患者の臨床検体を集積しており、途中解析では、炎症性マーカーであるフェリチンが有意に抑制されており、さらなる解析中である。

今後の研究の推進方策

本研究で使用する新規経口 PAI-1 阻害剤による線維化抑制実験を同様の手法で施行する。また、臨床的検討において、NASH患者の臨床検体のさらなる蓄積とサブ解析を行う。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2014

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] インスリン抵抗性条件下における DPP4阻害薬とARB併用による新規肝線維化治療の試み2014

    • 著者名/発表者名
      野口隆一、吉治仁志、福井 博
    • 学会等名
      第50回日本肝臓学会総会
    • 発表場所
      ホテルニューオータニ
    • 年月日
      2014-05-29

URL: 

公開日: 2016-05-27  

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