健康成人におけるHBVワクチンの効果を正確に把握するために、過去の感染を意味するHBc抗体陽性者を除いた上で、当院医療従事者1,085例のHBs抗体陽性率を検討した。HBc抗体陰性者のHBs抗体陽性率は83.1%であり、従来の報告と同程度であった。ワクチン接種歴の記憶が曖昧な例があり、各医療機関における正確な把握の必要性を感じた。 HBVワクチンによるHBs抗体獲得不良の後天的要因をnaive CD4陽性細胞のmiR-181aで検討した。既報の如くmiR-181aは年齢とともに低下したが、抗体価獲得との関連は示せなかった。その原因としてワクチン接種者の背景因子が多様であったことが考えられた。
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