研究課題
今年度は、1型免疫性膵炎(AIP)において今年度は、M2マクロファージの病態への関与とともにM2マクロファージ誘導に重要な働きをしている好塩基球のToll-like receptor(TLR)に対する反応を検討した。1型AIP患者(n=10)、気管支喘息(BA, n=10)、アトピー性皮膚炎(AD, n=10)、健常人(HC, n=10)の末梢血を使用した。それぞれの末梢血をTLR1-9 ligandで刺激し、フローサイトメトリーにて好塩基球におけるCD203c発現の変化率を解析した。その結果、TLR4刺激においては、1型AIP(10.6±9.4%)は、HC(4.7±1.7%)に比し有意に増加していた(p<0.05)。AD(14.7±11.3%)においても有意な差を認めたが(p<0.05)、BA(10.2±7.8%)では有意な差は認められなかった。また他のTLR刺激では明らかな差は認められなかった。TLR4刺激による好塩基球の活性化が1型AIPの発症に関与している可能性が示唆された。
2: おおむね順調に進展している
今年度は、1型免疫性膵炎(AIP)において今年度は、M2マクロファージの病態への関与とともにM2マクロファージ誘導に重要な働きをしている末梢血中の好塩基球のToll-like receptor(TLR)に対する反応を検討し、TLR4刺激による好塩基球の活性化が1型AIPの発症に関与している可能性が示唆された。
末梢血好塩基球とTLRの活性化について症例を増やして検討するとともに、免疫組織化学的に膵組織中の好塩基球とTLRの関与を検討すす。
動物もでるでの実験追加予定でしたが、動物舎の感染事故のため、遅れました。
動物モデルによる解析を予定しています。
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